410 財務と健康診断の関係
2009-08-26 (水)
M’s FACTORYの財務コンサルティングを利用して頂いたことのない 経営者の方とお話すると、まず最初に「財務って何なんでしょうか? 会社を経営していて無くてはならないものなんでしょうか?」という類の 質問を受けることがよくあります。
実際に、手許資金が少なくて、嫌な思いをした経営者であれば、 実感して頂けると思いますが、そのような経験が無いタイプの経営者 だと、このような質問をするのも無理はありません。
私自身は、財務コンサルティングというものは、中小企業にとって 『健康診断』の役割、そして『企業ドクター』のような役割だと感じています。
多くの会社では、従業員に年に一回健康診断を実施するようにしていると 思いますが、中小企業の経営者は、忙しさにかまけて、数年間健康診断を 受けていないという方も、中にはいらっしゃいます。
一般的に、経営者の年齢層となると30代~50代の方々が多く、実際に 健康診断を受けるとなると、実際に日常生活に支障をきたしてはいないものの、 少なからず健康診断項目の中で、異常値の項目が見あたると思います。 この際、異常値をどれぐらいの値に改善するか、目標値を設定するよう、医者から 指導される場合もあります。
そして、異常値を改善するために、食生活や適度な運動、睡眠など、日常の 生活習慣を改めて、数か月してから、再度健康診断を受けた際には、異常値 だった項目がどれだけ改善できているか、目標としていた値を達成しているか どうかを確認する、また、次回以降も異常値が出ないように、引き続き日常生活を 健康的に過ごすように努力を続ける。
この一連の流れが、まさしき財務コンサルティングと一致しています。
資金繰りにあまり苦慮したことが無い人でも、実際に財務診断をしてみると、 従来よりも必要以上に在庫が増えていたり、売掛金の回収日数が遅くなっていたり、 いつの間にか金融機関への毎月の元金返済額が増えていたり、 無理に自己資金のみで設備投資に踏み切っていたり、という資金繰り面での問題点や、 売上や限界利益に対する人件費の比率、営業費や事務所の維持費用等の経費バランスが 上昇していたり、というケースはよくあります。
この部分が、企業の健康診断、いわゆる財務診断でわかる結果です。
で、その診断結果で出た項目に対して、どのような目標値を設定し、どのような 財務改善活動を具体的に実施するか、そしてその効果測定を行い、再びPDCAサイクル を軌道に乗せていくのか、そのお手伝いをするのが我々、財務コンサルタントの 役割だと自負しています。まさに、企業ドクターといった感じですね。
これからは、中小企業の経営者も勘・経験・度胸といったKDDに頼る経営 だけでは、この厳しい経済環境を勝ち残っていくことは今まで以上に難しくなります。
「財務という分野が未知数なので、タッチしたくない」 「財務コンサルに頼むのは、ちょっと気が引ける」 という食わず嫌いもこの際に改めて頂き、まずは自社の財務面の健康診断である 財務診断からはじめてみてはいかがでしょうか。
自社の財務状況を知ることから、財務改善のスタートです!
●財務診断ドットコム
年に一度、決算を終えたら自社の財務診断(決算分析)を実施しましょう!