397 それは、誰のためになるのか?
2009-05-07 (木)
日々、中小企業を訪問して、経営者や経営幹部、経理担当者の方々から、 会社内のいろんな問題について、相談を受けます。
法律的なこともあれば、前向きな改善案、社内でルールが守られていないこと への不満など、相談して頂く問題も様々です。
このような相談を頂く際に、私自身がアドバイスする方法として、3つの コンセプトに基づいて、回答するようにしています。
1.その会社の目指している方向性と、その問題を照らし合わせて解決策を考える
2.解決策として、いくつかの選択肢をピックアップし、そのメリット・デメリット を列挙して、比較できるようにする
3.その問題の解決策自体は、最終的に誰のためになるのか? 誰が成長するのか?を考える
他にも、細かい点はありますが、大まかに言うと、この3点だと思います。
1や2については、概ね理解できると思いますが、最近、特に大切だなと感じているのが 3の「その解決策が、誰のためになるのか?誰が成長するのか?」という点です。
中小企業で働いている人々は、いろんな性格、経験を持った方々が一緒になって 仕事をしています。
ですので、当然、社内で問題点が出た際も、人によって解決案は異なります。
正義感が強い人は、一番正しい方法が良い!と思われるかもしれませんし、 問題があるものの現状維持を望む人もいるかもしれません。全てを杓子定規でルール化 してしまいたい!と思う人もいるでしょう。
当然ですが、こういうケースでは、各々が自分の意見を主張し合って折り合いがつかなく なってしまうことが多々あります。
ですが、お互いの意見を単純に戦わせたところで、感情論になるだけです。
私自身が、このようなケースで最終的にベストな解決策としてオススメしているのは、 「それぞれの案を採用した場合、誰にとって何がよくなるのか?また、誰が成長するのか?」 ということを考えた上で解決策を決定する方法です。
この考え方を採用すると、どの方法が良いかを単純に比較するだけでなく、 ゴール(最終的にそのルールや制度・システムを導入することで経営者自身や スタッフが成長できるのか?全社員の事務負担が軽減されるのか?生産性が 上がるのか?等のコンセプト)を決めた上で、最適な方法を採用するように なるので、意見の衝突が少なくなります。
皆さんの会社でも、4月から従業員が増えて、多種多様なルールの導入を 検討しておられると思いますが、これを機会に、社内ルールを決めるにあたっての 約束事(コンセプト)を明確にしてみるのも、いいかもしれませんね。
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