387 財務体質の強化
2009-03-27 (金)
ここ最近、新聞紙面を賑わしている言葉の一つが大手上場企業の 「財務体質の強化」に関する話ではないかと思います。
大手上場企業が、本社ビルの売却や工場の閉鎖を行ったり、または、 人員の削減や新規採用の抑制、給与のベースアップを凍結したりなど、 後ろ向きともとれる内容のものもあれば、手許資金を厚くするために 増資を実施したり、金融機関から資金調達を行ったりというように、 (フリー)キャッシュフローに関する記事も多く見受けられます。
今の時代は、総資本を圧縮して自己資本(純資産)を充実することも 大切ですが、いかに手許資金を確保しておくか、ということも考え なければなりません。
研究開発を行ったり、広告宣伝を実施したりする攻めの投資行うに しても、既存の固定費を維持したり、機械を購入する等して設備投資を 実施するにしても、いずれにせよ、手許資金あってのことです。
じゃあ、どうやって手許資金を増やせばいいのか??と思う方も 多いと思いますが、簡潔に回答するとすれば「財務管理を徹底すること」に 他なりません。
債権管理、在庫管理、固定資産管理、借入金管理、リース管理等が 代表的な財務管理方法と言えます。
また、その一方で計数管理(商品別、部門別、地域別等の売上・利益管理) も財務管理の一手法と言えます。
もちろん、利益を出すこと、資本金を増やすこと等も、手許資金を増やすための 大事な一手段です。
3月末に迫り、来期の事業計画が仕上がりつつある状況の中小企業が 多いことと思いますが、売上・利益などの予算だけにとどまることなく、 財務面の計画も立てて、今一度、手許資金の今後について見直してみては いかがでしょうか。
●財務コンサルティングドットコム
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プロフィール
財務マネジメント株式会社 代表
森岡寛
高知県高知市出身。実家が製麺卸売業を営んでいることから、幼少期より経営に関心を抱く。
近畿大学在学中は会計学研究会に所属し、管理会計の研究に従事。大学卒業後、大阪市内の大手会計事務所に勤務。入社3年目から経営幹部に抜擢され、以後2年半にわたり、部署売上目標を全て達成。実務面では、税務・経営・人事コンサルティングを担当する中で、中小企業の財務の重要性を実感して退社・起業。
起業後は中小企業に特化して、チャットとWEB会議で完結する財務改善コンサルティングを提供している。
著書に『マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本』、『社長のための黒字の教科書』『マンガで入門!管理会計が面白いほどわかる本』(ダイヤモンド社)がある。
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- 第6回 正しい売上、正しいコスト、正しい利益って?(4)
- 第7回 管理会計をどのように活用するかが、業績改善のカギ
- 第8回 売上、コスト、利益を「正しい数字」で把握できているか?
- 第9回 変動費は「率」で、固定費は「額」で管理すれば、業績の把握と管理が正確にできる
- 第10回 売上高の大きい商品や店舗、営業社員が、売れ筋商品や優良店舗、優績社員とはかぎらない
- https://diamond.jp/category/s-kanrikaikei
ダイヤモンドオンライン
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【社長のための黒字の教科書】
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2012年6月7日~6月21日
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