383 部門・人・商品が持つ役割は何か?
2009-03-10 (火)
仕事柄、お客様の会社の事業計画の作成に携わらせて頂くことが多いのですが、 その際に、自社を取り巻く経営環境を踏まえた上で、どのような経営目的・ 経営戦略で売上・利益を上げていくのか?ということについて、策が練られて いないまま、売上計画・利益計画のみが立てられてしまっているケースをよく 見かけます。
これでは、せっかく立てた数値計画も意味のないものになってしまいます。 (当然、会社が立てた経営戦略とリンクする数値計画でなければ、行動計画との 因果関係が不明確なので、結果として予算を立てても意味が無くなってしまう からです)
当然ですが、まずは自社の取り巻く環境を、自社内部又は外部環境と共に チェックしなければなりません。
そしてその上で、改めて自社の経営目的を再確認した後、来期の経営戦略 について考える必要があります。
この経営戦略を立てる際にポイントとなるのが、組織・人・商品の役割を 明確にすることではないかと思うのです。
ある会社では、Aという商品を扱っている部門の利益が出ずに、損益分岐点 ラインを前後している経営成績が問題になっていました。 単価が安いことが原因という結論が社内では出されたのですが、よくよく聞いて みると、会社の主力商品のBという商品の受注につなげるために設立した部門で、 Bの商品販売のためには欠かせない商品であることが確認できました。
これだと、部門の利益のみを優先して、Aという商品販売を縮小・廃止してしまうと、 結果として、会社本来の主力商品である商品Bの売上・利益が下がってしまいます。
上記は一例ではありますが、各会社の特性に応じて、それぞれの部門・商品や 人が持つ役割は異なってきます。
その役割を明確にした上で、売上計画や利益計画と連動させることが 事業計画を立てる際には、非常に重要です。
3月決算の企業は、来期の事業計画作成も大詰めを迎えつつあると思います。
経営戦略を立てる際には、組織・人・商品の役割を明確にすること、そして その役割分担を踏まえて売上・利益計画が立てられているのかを今一度、 確認してみて下さい。
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